床組（床下）の不具合

キッチンや洗面・浴室など水周りの下部は漏水をしている可能性があります。高含水率の木材は腐朽菌の温床となり木材が腐ります。建物の構造耐力は一定程度低下していると推測します。
また、土台が腐ると付近の木材に腐朽菌が移り柱などにも腐朽が広がっていきます。

トイレなどの下部の排水管周囲は漏水をしている可能性があります。早期に発見することで漏水箇所の補修と木部の防腐処理で対応が可能となります。
著しく腐朽が進んでしまうと材料交換となり多額の修繕費を要します。

カビの発生は木材腐朽の始まりと考えてください。主原因は水分ですが漏水以外にも床下の換気不足等により湿気がこもってカビが発生することもあります。
放置すると大量にカビが増殖し家の傷みを早めるだけでなく、住んでいる人の健康被害にまで及ぶこともあります。

カビは木部だけでなく地盤面（土）に発生することもあります。地盤面は多量の水分を含んでいるので換気不足等があるとカビが発生します。
木部のカビと同様に家の傷みに影響を与えるだけでなく健康被害にまで及ぶ可能性があります。

木部にシロアリ被害が生じている状態では、その建物の構造耐力が一定程度低下していると推測します。一箇所でもシロアリ被害があれば、他の部位の木材も被害にあっている可能性を疑います。

床下に発生した結露水で断熱材に黒染みが生じており、一部でカビも発生しています。結露水による重みや根太材が痩せることにより床断熱材が剥落することも考えられます。
ここまで劣化が進むと断熱性能は期待できず交換時期と見なした方がよい。

押入れ下部や階段室下部に断熱材を入れ忘れていることが多い。
部分的な断熱材不足（断熱欠損と呼びます。）は床下の湿気が集中的に集まるポイントとなりカビ発生の弱点となりやすい。

床下は日常的には目につかないところ。その場しのぎの工事が蔓延しています。
例えば、リフォーム工事で和室をフローリングにするときなどに床の段差解消のために新たに床束を設けることがあります。その床束を支える束石の代わりにコンクリートブロックを使用しています。
過去に床下のリフォーム履歴のある方は注意が必要です。